Google+ プロジェクト:
現実世界の人間関係をウェブで

人間の基本的な欲求の 1 つに他者とのコミュニケーションがあります。笑顔、ささやき声、歓声、そうしたもので私たちは日々他の人たちとつながっています。

最近では、人と人とのコミュニケーションは、オンライン上で行われることが多くなってきました。しかし、現在のオンライン ツールにはまだ融通のきかない面もあり、リアルな人間関係の微妙なニュアンスの多くが失われてしまいます。

この人としての基本的な欲求を満たすためには、現在のオンラインでの情報はまだぎこちなく、十分に機能していないとさえ言えるかもしれません。Google ではこの状況を改善することを目指します。

現実世界でのコミュニケーションの細やかさと豊かさをソフトウェアで再現したい。あなた自身のこと、その人間関係、そして興味のあることを取り込むことによって、Google の使い勝手をよりよいものにしたい。Google+ プロジェクトはこうしたことを実現しようとする Google の試みです。

+サークル: 伝えたいことを本当に伝えたい人に

人と人との関係は、すべて同等ではありません。現実世界では、自分の家族、大学の同期、会社の上司など、相手が異なれば共有する情報も異なります。既存のオンライン サービスでは、すべての人間関係を「友だち」というひとつの括りにまとめてしまいますが、このことが情報の共有に様々な問題をもたらします。

  • 大雑把である。ときには特定の人とだけコミュニケーションを取りたくても、オンラインではいつでもすべての人の発言が目に飛び込んできます。
  • 勇気がいる。100 人以上の「友だち」に見られているオンラインでの会話は、舞台の上で発表するようなもの。皆の目を気にして情報共有も滞りがちになってしまいます。
  • 繊細さに欠ける。「友だち」や「家族」の意味するところは、私たち一人ひとりによって異なります。しかしこうしたニュアンスは、オンラインでは失われてしまいます。

このような現状の問題点を踏まえ、私たちが自問したのは、人々が現実の世界ではどういう行動を取るのかということでした。そしてその答えは決して難しいものではありませんでした。人はいつだってコミュニティごと、つまりそれぞれの「サークル」に対して選択的に情報を共有するのです。

ごく近しい家族や同じ趣味の仲間など、現実世界では、人々は既にサークルを使い分けて自分の意見を述べ、特定の人々と情報共有していることに私たちは気付きました。そのような発見をした私たちにとって取るべき道はひとつでした。この「サークル」をソフトウェアで再現し、日常生活とかわりなく、そこで仲間を追加したり、情報共有ができるようにしました。

+Sparks: 楽しい会話のきっかけ作りに

人には誰でも、強い興味・関心を抱く特定の分野が 1 つや 2 つはあるものです。そして同じ趣味をもつ人がいれば、情報交換をしたいとも思います。クルマやマンガ、ファッションなど、分野は問いません。関心のあるトピックが話題に上ればついつい会話に参加し、ときには何時間も他のファンと話し込みます。会話が盛り上がるポイントは、会話のきっかけづくりと、どのようにしてその先に話をすすめるかということにつきます。幸い、ウェブはそうした話題に事欠きません。

ウェブには、最新のニュースから色鮮やかな写真、面白い動画にいたるまで、会話のきっかけにぴったりの面白いコンテンツが満ちあふれています。そうは言っても、本当に興味のあるトピックを見つけてシェアするのはまだまだ簡単とは言えません。そこで Google では、オンラインの情報共有エンジン Sparks を作りました。

ウェブに関する Google の経験と技術を注ぎ込んだ Sparks は、インターネット中から会話を盛り上げるコンテンツを探し出すツールです。トピックは自由に指定でき、40 以上の言語に対応しています。使い方は簡単。興味のあるトピックを追加しておけば、いつでも、見たり、仲間たちにシェアできるコンテンツが用意されます。

+ビデオチャットルーム: みんなの顔を見ながらわいわいがやがや

飲み屋にふらりと立ち寄ったり、庭先でご近所さんと会話したり、人はそんな何気ない会話が大好きです。旧友や新たに知り合った友だちと、時間に縛られないひとときを過ごす。そういう会話によって、肩の力を抜いてリフレッシュできるのです。ただ、オンラインでは、こうした何気ない会話やそのニュアンスを再現するのは、なかなか難しいことです。

飲み屋に足を踏み入れる、庭先でぶらぶらするといった行為によって、自分は今暇だから気軽に話しかけてほしいということを、周囲に対して暗黙のうちに示しています。そんな様子を見ることで、周りの人は気楽に話しかけることができるのです。一方、インスタント メッセージやビデオ通話といった今のオンライン コミュニケーション ツールでは、この微妙なニュアンスを伝えることができません。

  • さりげなさがない。暇で話し相手がほしければ、友だちに片っ端からチャットすることもできるでしょう。でも相手も暇かどうかはわかりません。
  • 気まずい。話しかけた相手が返事を返してこなかった場合、その人は席を外しているだけなのでしょうか、それとも居留守を使っているのでしょうか。

Google+ では、オンラインでの集まりを楽しく、流動的で、新たな発見の場にしたい。それを実現するために作ったのがグループビデオチャットです。カジュアルな会話の場とリアルタイム多人数ビデオ通話の組み合わせであるグループビデオチャットでは、暇なときにちょっと顔を出してサークルの友だちとひとときを過ごすという使い方ができます。

+モバイル: 身の回りで起きた出来事をその場ですぐ共有

いまどきの共有ツールといえば携帯電話です。いつも肌身離さず持っていて、常にオンラインでいられるので、仲のよい友だちと常につながっていることができます。でも私たちは、普通のモバイル機能では物足りないと思いました。Google+ では、位置情報やカメラ、メッセージングといったことに焦点を当て、ケータイをさらにパーソナルなツールとして使えることを目指しています。

+位置情報
友だちとの会話では、どこにいるか、どこに行ったかということがよく話題に上ります。たとえば、友だちに空港から電話をかけたら、どんな旅だったかという話になるでしょう。また別の友だちが近くのレストランからメールを送ってきたら、デザートを一緒に食べようと思うかもしれません。Google+ では、すべての投稿に位置情報を付加することができます。もちろん、位置情報を公開しないことも可能です。

+インスタント アップロード
携帯で撮った写真をパソコンに移したりアップロードしたりするのは煩雑で、途中で面倒になってやめてしまうことは多々あります。でも、ケータイのメモリに溜め込んだままではもったいありません。友だちに見せてこその写真です。インスタント アップロードでは、携帯で写真を撮ったら、すぐにクラウドにある個人の写真アルバムに追加するよう設定できます。アルバムに追加された写真はどのデバイスからでも見ることができ、友だちと共有するのも簡単です。

+グループチャット
家族や友だちと都合を合わせて集まるのは、現実世界では大変です。それぞれ予定があるし、いる場所も違うし、予定が変わってしまうことも少なくありません。いざとなれば電話や携帯メールでも何とかなりますが、複数で情報交換するのに適したツールとは言えません。そこで Google+ では、グループチャットを用意しました。グループチャットを使えば、サークルの仲間にリアルタイムで会話の内容を伝えることができます。

Google+ はAndroid マーケットからダウンロードいただけます。また、モバイル版ウェブもご利用いただけます(App Store にも近日登場予定)。

+あなた: すべての Google サービスであなたが主役に

以上、現時点で Google+ プロジェクトに含まれるサークル、Sparks、ビデオチャットルーム、そしてモバイルについて説明してきました。現時点では、Google+ は招待された一部の方にのみ試験的に提供されており、製品としても荒削りな部分があるかもしれません。しかしオンラインでの情報共有のあり方は見直すべきときに来ており、その第一歩を踏み出すことにしました。最後になりますが、私たちにとって最も大事なもの、それはユーザーのみなさんひとりひとりです。

Google が 10 億人を越えるユーザーの皆様の信頼を得ていることは、重く受け止めています。私たちは誕生から 10 年以上、ユーザーを最優先に考えてきたと自負しています。データの自由化、開かれたインターネットへの働きかけ、そしてユーザーが自分のなりたい人になる自由の尊重は、その一環です。しかし、Google+ については、これまでとは異なったプロジェクトであり、これまで以上に「あなた」を尊重する必要があると考えています。これに基づき、Google+ では、全般にわたってよりきめ細かな公開・非公開の設定、友達やデータの扱いに関する様々な選択、そして Google にフィードバックを送るより多くの手段を用意します。これは、Google が提供するすべてのサービスでも同様です。

このプロジェクトへの招待を受け取ったら、ぜひ参加してみてください。もちろん参加するもしないもすべて +あなた 次第です。

技術部門担当上級副社長 Vic Gundotra による投稿